悪性リンパ腫を患った母は抗がん剤治療の3クール目を終了しました。
今、一旦退院しています。3月30日にPETを受け、結果を受けて医師から今後の治療方針のお話があるようです。
私が2009年に癌を患ったとき、香川県に住む義理の父母が四国八十八か所を巡ってくださり、納経帳をいただきました。
その後、香川県に引っ越し、折角四国に住んでいるのだから一度は巡ってみたいと思っていた八十八か所。
チビッ子2人を連れて回ることを考えるとゴールデンウィークの帰省には間に合いそうにありませんが、夏の帰省までには回りきって「納経帳」を母に渡したいと思うようになりました。
特に調べることなく、考えが浅くただ回ればよいと思っていましたが、そうではありませんでした。四国八十八か所巡りをする準備として、必要だとわかったことを記録しておきたいと思います。
四国遍路の基礎
お遍路とは、弘法大師(空海)が修行の場とした四国88ヶ所に開いたとされる霊場各所を巡り歩く巡礼の旅のことです。
四国にお住まいでない方も、お遍路さんという言葉や四国八十八か所という言葉を聞いたことがある方は少なくないと思います。そして、「空海」を歴史の教科書で教わった記憶のあるかたも多いのではないでしょうか。
ただ、弘法大師=空海 であることをご存じない方もいらっしゃるかもしれません。弘法大師空海(774-835)は「お大師さま」ともいわれ、平安時代に唐にわたり、密教を学び日本に伝えました。
讃岐の国(香川県)の出身で、四国には今でもお大師さまが遍路を巡っているとされ、札所を巡ることで弘法大師の功徳を得られるとされています。
逆打ち遍路
札所を巡る順番に決まりはないようです。どのように回るか、近場から攻めるか、漠然と考えていました。
お遍路で札所にお参りすることを「打つ」といい、四国を時計まわりに巡ることを「順打ち」、反時計まわりに巡ることを「逆打ち」というのだとか。そして、うるう年は逆打ちをすると良いとのいわれがあるようです。
その昔、衛門三郎が弘法大師に悪さをして子どもが亡くなるなどの不幸が起こり、自分の行った罪に気づき、弘法大師に謝ろうと何度も順打ちで四国八十八ヶ所を回りました。しかし、弘法大師になかなか会うことができず、『うるう年』に「逆打ち」をしてやっとのこと会うことができ、罪を許してもらえたと言う言い伝えからはじまっているようです。
2016年。今年はたまたまうるう年なので、逆打ちをすることにしました。
お納経
先に義理の父母から「納経帳」をいただいたことを書きました。この「納経帳」というのが、御朱印帳とは少し違うものでした。
以前、大阪に住んでいたころ、京都が近くお寺に行っては朱印帳に御朱印をいただいていました。その感覚でお寺を巡り、御朱印をいただくつもりでいました。
が、朱印帳と納経帳は違うということを知りました。おはぎとぼたもちくらいの違いかと思っていたのですが、「納経帳」にいただく印は文字通り、お経(読経や写経等)を奉納し、ご縁を結んだ「しるし」だそうです。
各札所でご本尊さまとお大師さまにそれぞれ奉納した後に納経所で受けるのが流れ。読経するのも一つですが、ちっともじっとしていないチビちゃん2人がいるので、写経を納めることにしたいと思っています。
1ヵ所につき、ご本尊さまとお大師さまに納めるので2枚。八十八か所すべて回ると、176枚の写経が必要ということで、50枚綴りの写経用紙を4冊買いました。
届いた写経用紙を眺めてふーっと思わず息がもれました。176枚書くのは果てしない旅に出るようで、それだけで力尽きそうですが、母の病気の根治を願い、自分の心を落ち着けるための瞑想の時間にもなると思って頑張ります。
御影(おすがた・おみえ)
お納経(ご朱印)をいただくと、それぞれに各札所のご本尊さまの分身といわれる御影が授与されます。彩色御影も一体二百円にていただけるようです。弘法大師彩色御影は総本山善通寺御影堂にて一体三百円だそうです。
納経帳と合わせて「御影入れ」も買ったので、彩色御影をいただくか迷うところです。ご納経をいただくのに300円。彩色御影にすると合わせて500円。八十八か所で44,000円。うーん。ガソリン代や宿泊費等考えるとちょっと厳しいような気もします。
準備したもの
逆打ち専用納経帳 四国88箇所霊場用
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四国八十八ヶ所御影入 青地桜柄金襴
価格:1,944円(税込、送料別)
写経用紙(お遍路・巡礼用)50枚綴り2冊セット |
四国八十八ヶ所納め札(納札) 白 |
もろもろ調べていくうちに、各札所で納め札を納め、納経帳に印をもらうと書いてあるサイトを見つけました。本来は読経なり写経なり、お経を納めていただくものだと思いますが、納め札のみでも良いのかもしれません。
今回、母の納経帳と自分の納経帳を用意しているので、自分用は納め札。母のは写経を納めてそれぞれ印をいただこうと思います。写経、1枚書くのに確実に30分はかかりそうです。途中で心が折れませんように。
札所を巡っていく様子は、機会をみてまた書きたいと思っています。