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このブログ記事は2009年から綴っていた別ブログの記事の一部(舌癌の記録)を引っ越したものです。

舌癌の疑いから告知、入院手術、術後の記録を綴っていたものなります。

死

 

舌癌の術後10か月

今日は久々の術後検診

今日も何事もなく検診を終えることができました。

術後1年経過までの転移確率3割と言われています

そんな1年が経過するまであと少し。

この頃は少し転移の心配が頭から離れるようになりました。

それでも流石に検診前は不安がつのります。

頭頸腫瘍センターの待合室。

たまに若い方を見かけることもありますが、ほとんどはうちの父や母より年配の方ばかり。

そんな待合室で座っている時、ふと、産業カウンセラー講座の中でのやり取りを思い出しました。

「お若いあなたに話しても分からないだろうね、死なんて考えることもないだろうし…」

老いを感じることが多くなったとおっしゃる年配の男性とのセッション。

確かに「若い=死を意識することはない」

ごくごく一般的な認識です。

座ってるみなさんを見渡しながら、改めてそう感じます。

 

でもねでもね、カウンセラーのお勉強をこれからもされるなら、

その準拠枠は少し外して欲しいな。 そんなことを思いました。

この日は実技免除の決まるセッション。

その日だけのお相手だったので、心の中にあるものはちょっと引っ込めておきましたが、

「“死”ならあなたと同じくらい、ひょっとするとあなたより強くすぐそばに感じていますよ」

そう思った自分がいたのでした。

 

今日の待合室を見渡しながら、

「ま、ここに私がいることが珍しいってのが一般的な認識なんだよね。」

と思いつつ、

“これはこういうもの” と

自分の枠だけで物事をみないようにする意識の大切さと

それを相手に押し付けない難しさを改めて考えた1日でした。

 

 

 

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